「欠陥住宅ではないか」「買ったあと、いつごろ、どこに、いくらくらいのお金がかかるのか」「あと何年くらいもつのか」。住宅を購入する際に、「ホームインスペクション(住宅診断)」を導入するケースが増大しています。
「ホームインスペクション(住宅診断)」とは、住宅の劣化状況、欠陥の有無、改修すべき箇所やその時期、おおよその費用などを見きわめ、アドバイスを行う専門業務。目視による屋根、外壁から室内、小屋裏、床下などの劣化状態を診断するのが基本です。米国では州によって異なりますが、取引全体の70〜90%の割合でホームインスペクションが行われ、すでに常識となっています。ホームインスペクターは住宅の「かかりつけのお医者さん」です。
「日本ホームインスペクターズ協会」は、住宅購入者が安心して住宅を購入できるよう、瑕疵(欠陥)の有無などを診断できる専門家を育成し、新築・中古住宅流通市場の透明化・活性化を促進させるを目的として設立された、インスペクターの研修・試験や消費者への紹介、建物知識の普及活動を行なう団体です。
「200年住宅構想」や「洞爺湖サミット」など、住宅の省エネ対策・長寿命対策への取り組みが強く求められる中、消費者の建物に対する関心も年々高まり始めました。また新築住宅の価格高騰もあいまって、中古住宅への関心が強まり始めた昨今、住宅取引の際の「住宅診断(ホームインスペクション)」のニーズが急増しています。また、インスペクション事業を行なう民間企業などプレイヤーもここ数年で相当数、増加している状況にあります。
そういった中、協会理念、インスペクターの技術や診断項目、倫理規定についても業界基準を定め、しかるべき教育・試験を受ける公認インスペクター制度を発足させることで、米国並みに住宅診断の信頼性向上と普及に努めます。あわせて、生活者に対する「住宅は長く大切に住み継ぐ資産」といった啓蒙活動も予定しています。
協会は全国組織で、設立にあたって当初は東京、名古屋、大阪などの住宅診断に携わる10社、インスペクター約120名で任意団体として、2008年4月18日にスタート。秋口にNPO法人化を目指し、初代理事長は株式会社さくら事務所(東京都中央区)会長の長嶋修が就任しています。NPO法人化後、登録インスペクターの新規募集・教育研修を開始する予定です。 |